お葬式に参列できないときは、香典を現金書留で郵送し、短いお悔やみの手紙を添えます。
このページでは、まずそのまま使える手紙の例文を紹介し、そのあとで送り方・料金・タイミングを解説します。
①お悔やみの言葉 ②参列できなかったお詫び ③香典を同封したこと
この3つが入っていれば十分です。最後に、遺族を気づかうひと言を添えましょう。
香典に添える手紙の例文【そのまま使える】
まずは、相手を選ばずに使える基本の例文です。「○○様」の部分を、故人の名前や呼び方(故人の呼び方)に変えて使ってください。
このたびは、○○様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
本来であれば直接お伺いすべきところ、遠方のため叶わず、誠に申し訳ございません。
心ばかりのものを同封いたしましたので、ご霊前にお供えいただければ幸いです。
ご家族の皆様もどうかご無理をなさいませんよう、お祈り申し上げます。
「遠方のため」の部分は、事情に合わせて「やむを得ない事情により」「都合がつかず」などに変えられます。参列できない理由を細かく書く必要はありません。
- 友人・知人の親に送る場合
- 職場の方・同僚や上司のご家族に送る場合
- 親族に送る場合
- 家族葬の場合(お返し不要のひと言つき)
- 香典を辞退されている場合(手紙だけ送る)
香典を郵送するときの手紙の書き方
手紙は、便箋1枚に短くまとめます。次の点に気をつけましょう。
- 「拝啓」などの頭語や、季節のあいさつは書かずに、すぐ本文に入ります
- 「たびたび」「重ね重ね」などの重ね言葉は、不幸が重なるのを連想させるので使いません
- 「死亡」「生きていたころ」などの直接的な言葉は、「ご逝去」「ご生前」に言いかえます
- 便箋と封筒は、白無地のものを使います。便箋が2枚になると「不幸が重なる」とされるので、1枚におさめます
- 手紙は香典袋の中ではなく、現金書留の封筒の中に、香典袋と一緒に入れます
「ご冥福をお祈りします」は仏教の言葉です。浄土真宗やキリスト教、神道では使わないので、宗教がわからないときは「心よりお悔やみ申し上げます」を使うと安心です。
故人の呼び方
手紙では、故人を「遺族から見た続柄」に敬称をつけて呼びます。
| 故人 | 手紙での呼び方 |
|---|---|
| 相手の父 | ご尊父様/お父様 |
| 相手の母 | ご母堂様/お母様 |
| 相手の夫 | ご主人様 |
| 相手の妻 | 奥様 |
| 相手の祖父・祖母 | ご祖父様・ご祖母様 |
かたい言い方に慣れていなければ、「お父様」「お母様」と書いても失礼にはなりません。
友人・知人の親に送る場合
友人本人あてに送るなら、少しやわらかい言葉でもかまいません。
ご尊父様のご逝去を知り、驚いております。心よりお悔やみ申し上げます。
すぐにでも駆けつけたいところですが、遠方のため伺えず、申し訳ありません。
心ばかりのものを同封しましたので、ご霊前にお供えください。
大変なときだと思いますが、どうか無理をしないでね。
親しい友人なら、最後のひと言は少しくだけた言い方でも気持ちが伝わります。
知人やそれほど親しくない相手なら、基本の例文のように、ていねいな言葉でまとめましょう。
職場関係者に送る場合
職場の方が亡くなったとき(ご家族あて)
○○様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。
○○様には、職場で大変お世話になりました。いつも温かく声をかけてくださったことを、今も思い出しております。
本来であれば参列すべきところ、伺うことができず申し訳ございません。
心ばかりのものを同封いたしましたので、ご霊前にお供えいただけますと幸いです。
故人との思い出をひと言入れると、気持ちが伝わりやすくなります。
同僚・上司のご家族が亡くなったとき
ご母堂様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
本来であれば直接お伺いすべきところ、参列が叶わず申し訳ございません。
心ばかりのものを同封いたしましたので、ご霊前にお供えください。
お仕事のことはお気になさらず、どうかご自愛ください。
職場でまとめて香典を出す場合もあるので、個人で送る前に一度確認しておくと安心です(職場の人のお葬式、香典はいくら?)。
親族に送る場合
○○おじさまのご逝去の知らせを受け、ただただ驚いております。心よりお悔やみ申し上げます。
本来ならすぐに駆けつけるべきところ、都合がつかず参列できないことを、どうかお許しください。
心ばかりですが同封いたしましたので、ご霊前にお供えください。
おばさまも、どうかお体を大切になさってください。
親族あてなら、「おじさま」「おばさま」など、ふだんの呼び方を使ってかまいません。
親族の香典は金額も大きくなりやすいので、包む金額は香典の相場 早見表で確認しておきましょう。
家族葬の場合
家族葬は、家族やごく近い親族だけで行うお葬式です。香典を受け付けているかどうかを先に確認しましょう。
- 案内に「香典は辞退します」とあれば、送りません(次の「香典辞退の場合」へ)
- 特に書かれていなければ、葬儀が終わってから喪主の自宅あてに送ってかまいません
このたびは、○○様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
ご家族だけで心静かにお見送りされたと伺いました。遅ればせながら、心ばかりのものを同封いたしましたので、ご霊前にお供えいただければ幸いです。
ご返礼などのお気づかいはなさいませんよう、お願い申し上げます。
家族葬の香典は、遺族の負担にならないように「お返しは不要です」とひと言添えると親切です。
香典辞退の場合
遺族が香典を辞退しているときは、香典は送りません。お金を同封せず、お悔やみの手紙だけを送るのは問題ありません。
このたびは、○○様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
ご家族の皆様のお気持ちを思うと、言葉もございません。
本来であればお参りに伺うべきところ、略儀ながら書中にてお悔やみ申し上げます。
どうかご無理をなさらず、お体を大切になさってください。
手紙だけなら、現金書留ではなくふつうの郵便で送れます。弔電やお花を贈る方法もありますが、それも辞退されていることがあるので、案内をよく確認しましょう。
くわしくは家族葬で香典を辞退されたらどうする?にまとめています。
香典を郵送するタイミング
- 葬儀が終わってから1週間〜1か月以内を目安に送ります
- 遅くとも四十九日の法要までに届くようにします
- お葬式が終わってから亡くなったことを知った場合は、訃報を後から知ったときの香典も参考にしてください
- 葬儀の前後は遺族がとても忙しいので、斎場あてに送るのは避け、喪主の自宅あてに送ります
四十九日より前に届くなら「御霊前」、浄土真宗の場合や四十九日を過ぎる場合は「御仏前」にします。宗教がわからなければ「御香典」が無難です。
現金書留での送り方
- 郵便局の窓口で現金書留用の封筒(21円)を買います
- 香典袋を用意し、表書きと名前を書き、中袋にお金を入れます(表書きや名前の位置は香典袋の書き方、中袋の「金伍阡圓也」などは金額別の書き方一覧)
- 香典袋ごと現金書留の封筒に入れます
- お悔やみの手紙を同封します
- 封筒に宛先と差出人を書き、封をして押印(またはサイン)します
- 郵便局の窓口から送ります(ポストには入れられません)
香典袋の選び方は香典袋の書き方、中袋の金額の書き方は香典の金額の書き方で解説しています。
料金の目安
現金書留の料金は、郵便の基本料金+現金書留の加算料金で決まります。加算料金は、1万円までが480円で、それを超えると5,000円ごとに11円ずつ上がります。
| 送る金額 | 料金の目安(定形郵便・封筒代込み) |
|---|---|
| 5,000円・1万円 | 611円 |
| 3万円 | 655円 |
| 5万円 | 699円 |
香典袋が大きく、定形郵便に入らないときは、料金が少し上がります。正確な金額は窓口で確認してください。
よくある質問
手紙は手書きじゃないとダメ?
できれば手書きがおすすめです。字に自信がなくても、ていねいに書けば気持ちは伝わります。どうしても難しいときは、パソコンで作った文面に、名前だけ手書きで添える方法もあります。
一筆箋やメモでもいい?
白無地の一筆箋なら問題ありません。メモ用紙や柄の入った便箋は避けましょう。
香典のお札は新札でもいい?
郵送でも、香典には新札を使わないのが基本です。新札しかないときは、一度折り目をつけてから入れます(香典に新札しかないときはどうする?)。
香典を送ったら、遺族に連絡したほうがいい?
送ったことを伝える連絡は、しなくてもかまいません。遺族から届いたことの連絡や香典返しがあれば、それで受け取りを確認できます。
葬儀に間に合うなら、郵送より持っていったほうがいい?
参列できるなら、受付で直接渡します。受付での渡し方はお葬式の受付での香典の渡し方にまとめています。
まとめ
- 手紙は「お悔やみ・参列できないお詫び・香典を同封したこと」の3つを、便箋1枚に短く
- 頭語や季節のあいさつは書かず、重ね言葉と「ご冥福」(宗教がわからないとき)は避ける
- 家族葬なら「お返しは不要です」と添えると親切。香典辞退なら手紙だけを送る
- 葬儀後1週間〜1か月以内、遅くとも四十九日までに、喪主の自宅あてに送る
- 香典袋ごと現金書留の封筒に入れ、手紙を同封して窓口から送る
包む金額は、香典の相場 早見表で関係・年代別に確認できます。
※料金は、日本郵便の加算料金一覧と2026年時点の解説記事をもとにしています。